おしらせ
第28回全国女性消防団員活性化石川大会
日時:令和5年11月16日(木)9:30~15:50
場所:いしかわ総合スポーツセンター
「ようこそ石川へ 百万石の花と咲け!輝く女性消防団」をテーマに開催されました。
今後の活動に取り入れるため、積極的に学ぶ姿や他県の団員さんと親睦を深めている様子が見られました。
「おおさか救命体操」、「防災ダンスさるさるサンバ」はみんなで一緒に踊りました。救命救急の普及は活動の軸となっているところが多いと思いますが、いざというとき動けるよう体操にしたそうです。サンバも防災教室で子どもや保護者、高齢者も楽しく取り入れられるように工夫されていました。
●「ペット防災について」和歌山市消防団
愛玩動物看護師の資格を持つ加藤団員の発表です。過去の震災や台風での実例を挙げ、ペットの問題だけでなく、飼い主の命や健康状態、生態系へも影響すると言及しました。
ペットと人との共生のため、災害時には声にならない声を拾うという使命をもって活動されています。
2013年の統計で犬・猫の飼育頭数は、15歳未満の子どもよりも多くなりました。うさぎなどの小動物がカウントされていないので、実際はより多くのペットが家庭で飼われています。
環境省は同行避難(ペットとともに安全な場所まで避難する。避難所で他の避難者と同じスペースで過ごせるとは限らない。)を推奨しており、和歌山県は全ての市町で同行避難を取り入れています。
避難所でのトラブル回避、地域や住民のためにできることとして、住民の動物アレルギーの有無、飼育頭数の把握、避難訓練はペットと一緒に行うなどを挙げていました。
ペットを守るため、避難しない、避難できないのではなく、日頃から情報を蓄積し、動物が苦手な人たちとも避難所で共同生活ができるよう準備をしていくことの大切さを学びました。
●コロナ禍で見つけた!「リユース構想」秋田県大仙市消防団
平成10年10月に女性消防団が誕生し、活動を続けています。市町村合併で使われなくなった半てんを防災グッズやトートバッグに活用し、作る責任、使う責任、ゴミにしない工夫を実践中。
地域の防災意識を共有するため、新聞に取りあげられたところ、男性団員が自発的にOBの自宅を周り半てんを集めてくれ、コインケースや信玄袋を制作しました。
この活動は女性団員だからやってみようと考えたのではなく、コロナ禍で活動が制限された中、何か自分たちにできることはないかという意識で始めたそうです。
●シンポジウム「女性団員の現状とこれから」
●「消防団とジェンダー観」東京都赤羽消防団
女性ならではの細やかな…と表現されがちだが、ソフトな面は女性だけのものか?
赤羽消防団の29%が女性団員で、操法や訓練は女性だと意識せず活動しています。体力のない男性でも入団してもいいのではないか、性別は関係ないのではないかと感じており、何もかも一緒でなくてもよい、自分ができることを探すのが大切だと話していました。
「女性だからできることという言い方はやめ、○○(自分)だからできることと言う」
「広報活動がしたくて入団した。走らなくてよいと言われたのに、操法要員にされた」
「入団前に細かい説明をして、ソフト面だけお願いすると決めつけず、できることを一緒にやっていこうと声をかける」
「入団前に役割を決めるより、入団してからできることを決める」
「差別ではなく、区別。入団して声を上げられる場であるか、輝ける役割を与えられるのかが重要」
など、会場からは様々な意見があがりました。
女性はライフステージで制限されることもありますが、小松市消防団は小さな子どもがいても活動できるよう昨年度から、保育利用料を団が負担する試みがスタートしました。分団OB、OGで保育士の資格者に頼むことも想定し、この費用も団が負担します。まだ、利用した団員はいませんが、若い世代の門戸は広がるのではないでしょうか。
また、大仙市消防団は子連れの活動もOKとし、どういう立場でも消防団活動ができるようにしていると言われていました。
性差でできることを縛るのではなく、その人個人ができること、やってみたいことが尊重される消防団に変わっていくのは簡単なことではありませんが、少しずつ着実に変化することで消防団に興味を持つ人が増えていく可能性はあると感じました。当協会でも学びの機会を提供できるよう検討します。
来年は栃木県で、お会いしましょう。
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