おしらせ
第29回全国女性消防団員活性化とちぎ大会
日時:令和6年9月19日(木)9:30~15:30
場所:ライトキューブ宇都宮
「とち乙女♡から広げよう!未来を担う地域防災の力」をテーマに開催されました。JR宇都宮駅に直結した会場で消防団の制服や活動服を身につけた人々が移動するだけでも目に留まり、良いPRになったと思います。
●可児市女性消防分団
9月16日の朝刊でAEDの使用率の低さが取りあげられ、特に女性への使用をためらう記事を読んだところでしたので、非常に興味がある事例発表でした。
女性分団のみなさんはどうすれば使用率が増えるのか、また、使用をためらわなくても良いのかを考え、少しずつ改良されたのがアラコさんです。
救命救急講習で使用されるボディを使い、ブラジャーや靴下、ウィッグをつけ人間に近づいたアラコさん。大工である荒尾班長が倒れた女性を想像しやすいように手足を作成し、洋服を脱がさなくてもAEDが使用できることを普及しています。
今後は胸毛を生やした男性バージョンや高齢者も誕生させる予定です。
女性の場合、裸にするのは…と躊躇し、なかなか救命への一歩が踏み出せないという固定観念を持っている人たちはたくさんいます、私自身もそうでした。
リアルなアラコさんを相手に講習することでAEDの使用がイメージしやすく、有事で自然に行動ができることは使用率アップにも繋がりますし、助かる命は増えます。手足をつけるのは費用がかかるそうですが、下着や洋服を着せるだけでも印象はずいぶん違うので、今後取り入れる団が増えることを期待します。
●京都市山科消防団
防火安全指導隊「やましな小町隊」を結成し、分団の枠を超えた活動をされています。大学生や自営業の人たちの勧誘に力を入れ、23年ぶりに充足率100%を達成しました。
SDGsの「5ジェンダー平等を実現しよう」、「11住み続けられるまちづくりを」、「17パートナーシップで目標を達成しよう」を根幹に防災活動をしています。
吉本興業のすっちーさんを特別隊員に迎え入れ、予防・啓発活動をした写真が紹介されていましたが、テレビでなじみのある人が一緒に活動することで小町隊の認知度も高くなり、住民の意識も比例して高まるのではないかと感じました。
シンポジウムでは様々な意見が出ましたが印象的だったことをいくつか紹介します。
京都市山科消防団 浅田副団長が「楽しいところに人は集まる!男性も巻き込んで楽しく活動しましょう」自分自身が楽しくないところに人を誘うことはできないので、日頃の活動で達成感を得ているのは大きいと思いました。
瀬戸市消防団 前田分団長から女性分団は強制ではなく、男性と同じ活動がしたい人は選択できる制度があることが紹介されました。
可児市消防団 荒尾班長は、携帯トイレは準備をしている家庭は多いが、実際に使える人は少ないので、年に1度自宅で使っているそうです。
弘前市消防団 佐藤副団長、宇都宮市消防団 岡田副団長、鳥栖市消防団員さんが話していたのが、小さい頃から消防団が身近な存在であること、子どもたちからかっこいい!!と思われる存在になることの大切さ。お祭りを開催し、団員の家族へ労いだけでなくPRも兼ねているらしく、地域のために活動したいという純粋な気持ちを育て、団の認知度アップにも繋がっていると言われていました。
今回も全国各地から多くの団員が集結し、意見を出し合い、お互い刺激を受け相乗効果が発揮されました。若い団員の参加も増え、活性化大会でパワーを蓄え、防災活動の源になっているようです。
来年の長崎県でも素敵な笑顔でお目にかかりましょう!
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